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父さんとバイク

April 20, 2015

 

 

 

4月10日は、父さんの命日です。享年80歳でした。三回忌です。

父さんは、昭和時代、太陽族と呼ばれたバイク仲間とツーリングに行くのが楽しみだったようです。身長は、145センチの小柄でした。バイクが大好きな父さんでした。私が幼いときカブの前に乗せてもらって、風を切って走るのが好きでした。79歳の時、認知症が進んで施設で暮らすようになってからも、口癖のように私に言いました。「わしなあ、バイク買うたろかと思てんねん。」

私は、また、夢物語をいっているのだと思いました。でももう余命はそんなにないと覚悟していたので、「ええよ。どんなバイクがいいかな。原付でいいやんなあ。」というと「250CCがええなあ。かっこええやつ。バイク屋行こ」。

「父さん、そんなん足届かへんし、こけたら起こせへんよ」

「どもない!どもない!わし、運転うまいでえ〜〜!」と得意気にまるで少年のような瞳で話すのでした。

 

そんなたわいもない会話を毎日しながら、私は施設に父を迎えに行って、京都市内の三菱病院に連れて行くのが日課でした。

助手席に座るといつも父さんが言いました。「すまんなあ。わしの為にお前の時間、取ってしもて。お前も忙しいのにすまんなあ〜〜。ありがとう〜。ありがとう〜!」

私は運転しながら「何言うてんの。娘やし。あたりまえやんか。私は暇やし気にしんといてぇ。」「わし、おまえに迷惑かけたないし、バイク買うて、自分で病院とか買い物とか行くわ。」私はその言葉に一瞬、胸が詰まりました。「父さん、何言うてんの。もうそんな身体でバイクなんか乗れる訳ないやん!私が送るさかいそんな風に思わんといて。」

 

それから、数ヶ月が経って具合もかなり悪くなって施設には居られなくなり、長岡京市の病院に入院いたしました。枕元には、大事に持っていたホンダのバイクのカタログが置かれていました。お見舞いに行くと私に言います。

「わし、バイク買うたろかと思てんねん。250CCのカッコええやつ!」

父さんはもう自力で歩く事も出来なくなっているのに、ずっとバイクをあきらめていませんでした。

「そやなあ。かっこええやつ。でも父さん足短いし、原付にしとこか。私見てくるわ。」「あかん!250CCがええねんや!!!」「わかった!わかった!250CCの見てくるし。」すると、父さん元気な声で「おう〜!たのむど〜〜!」

 

そんな会話が何回かあって、父さんは天国に旅立っていきました。

もしかして、父さんは天国で乗り回すバイクを探していたのかも知れません。

もっと、たくさんのバイクショップに連れて行ってあげたかったです。

 

きっと、今頃大好きなバイクにお母さんを乗せて、天国をぶっ飛ばしているにちがいありません。父さん、素敵な思い出をたくさん、ありがとう。

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